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顧問契約をお願いするメリット

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税理士 鈴木 浩文 氏

1970年 静岡県袋井市生まれ。
1995年 関西大学経済学部卒業後、国税局OB会計事務所にて税務コンサルティングに従事。
1999年 大手税理士法人において企業再生・M&Aなどの財務コンサルティングの経験を積む。
2004年 アクセス総合会計事務所を設立。
2007年 経営計画作成支援・財務コンサルティング会社『アクセス・アセット・マネジメント株式会社』を設立し、代表取締役に就任。

『経営に役立つ月次決算指導』から、『経営計画の作成』『金融機関との付き合い方』など様々なご提案を通じて、 社長自身が目指す「経営目標」の明確化や目標達成に集中出来る環境作りをお手伝い。

 

税理士事務所紹介センター:

鈴木先生、今回はよろしくお願いします。

鈴木税理士:

こちらこそよろしくお願いします。

税理士事務所紹介センター:

それでは早速ですが、税理士に顧問契約をお願いするメリットって何ですか?

 

鈴木税理士

鈴木税理士:

経営者側が考えている税理士にお願いする一番のメリットというのは、おそらく対税務署・対銀行なんですよ。
けれど、私は一番のメリットは違うところにあると思うのです。
まずはメリットを語る前に、そもそもなぜ数字を作らないといけないと思いますか?
大多数の経営者はなんとなくで数字を作っていると思うんです。
税務署に出さないといけないから数字を作っている。
銀行が試算表を欲しいと言ってるから数字を作っている。
こんな感じに。
要は、第3者のために出さないといけないから、仕方なく作っている。
こういったケースが非常に多いんです。

税理士事務所紹介センター:

確かに弊社に問い合わせてくるお客様は決算や融資の為に・・・という方が多いですね。

鈴木税理士:

けれど、そもそも数字を作る意味というのは、経営者が自社の経営内容がどうなっているのか?を知るためなんです。
だから、数字というのは自社の経営内容を知るためが第1次利用にならないといけない。
次に、銀行さんが社長がみている数字があるんだったら、私にも見せてくださいよ。というのが第2次利用。
そして、会社で決算をしているんだったら、それを申告してくださいよ。という第3次利用するのが、本来の正しい数字の使い方だと思うんです。

税理士事務所紹介センター:

あくまでも数字は自社の経営内容を知るために使うということですね。

鈴木税理士:

そうですね。そして、こういう視点を持つと何が必要になってくるかというと、数字をタイムリーに早く知ることです。
会社によっては未だに2ヵ月後、3ヵ月後に試算表を見ている人が多いです。
それが気にならない、当たり前になっている人というのは、この視点が持てていないのです。
税務署に出すだけなら、2ヶ月後でもいいんです。
しかし、本来の目的である、自社の経営内容を知るためであれば、意味がないのです。 だから、数字をタイムリーに早く見ることが出来るように 会計事務所を使わないと頼んでいる意味がないんです。

税理士事務所紹介センター:

なるほど、みんな本末転倒してしまっているんですね。

鈴木税理士:

私はそう思います。これはほとんどの会計事務所も同じ視点になってしまっているんです。 なぜ、多くの経営者が2ヶ月、3ヶ月前の試算表を見ているのか? これは言い換えると、多くの会計事務所が2ヶ月、3ヵ月後に試算表を出すからなんですよね。

税理士事務所紹介センター:

確かにそうですよね。でもなぜ遅れて出てくるんですか。

 

鈴木税理士

 

鈴木税理士:

それは、タイムリーに出そうとすると数字が合わないからなんです。
というのは、会社によっては請求書が末締めであっても、届くのが5日や遅いところだと10日や15日とかになってしまいます。 となると、正確な数字を出そうとすると、それらを待たないといけない。それが、遅れに繋がっていくのです。
けれど、本来の目的である経営内容をタイムリーに知るためなら、その数字はある程度のものでも良い訳なんです。 ざっくりと早く知れればいい。しかし、外部に出そうとするとそうはいかない。きっちりとした数字が必要になります。 1円単位で正確に合わさなければいけなくなる。そうなると、試算表が上がってくるのが2ヶ月先とかになるんです。
しかし、経営者からすると、そんな2ヶ月前の数字を見せられても意味がないわけなんです。 経営者は逆に今の一月先とかのことを考えているわけですから。だから、会計事務所とはどうすればタイムリーに数字が出せるようになるのか。 という仕組みづくりを一緒になって考えないといけないと思うのです。別に決算月を末日にしなくてもいい。20日にしたっていいんです。

税理士事務所紹介センター:

そうして、初めて会計事務所に頼むメリットが出てくるという訳ですね。

鈴木税理士:

そうなんです。そして、数字をタイムリーに知ることができるようになれば、 次は事業計画を立てやすくなるというメリットが出てきます。ただ、ここで注意して欲しいのが、 経営者の方はこのタイムリーに知った数字を何で分析をしますか?ということなんです。 ほとんどの方は、去年のデータと比べて、去年対比で上がった下がったと分析をしていると思うのですが、 そもそも、去年の経営環境と今年の経営環境というのは違うじゃないですか?

税理士事務所紹介センター:

そうですね。働いている人も違えば、取引先の環境も違いますよね。

鈴木税理士:

そうです。去年のデータと比較して本当に意味があるのかということなんですよ。
もちろん一つの参考値にはなりますし、全く同じ条件であれば確かに有効ですけど、そんなところというのはほとんどないんです。

税理士事務所紹介センター:

では、何と比較しないといけないんですか?

鈴木税理士:

それは、「予算」なんです。「予算」というのは、もう少し違う言い方で言うと「仮説」なんです。 要は、経営とは仮説と検証の繰り返しなんです。経営者は今からどうしていくかという未来のことを考えながらやっていますよね? 過去ではないんです。そこで、未来のためにどう動いていくかというときに「仮説」があるわけです。 こうしたら多分こうなるんじゃないか?という。そしてそれを実行して検証する。 だから仮説がなければ今月どうだったかという判断はできないわけです。
なぜなら自分がやったことに対して検証していないからです。 これをすればこういう結果になるだろうという仮説があって、それに対してこうしたからこういう結果になったという検証がある。 最初に仮説がなければ、「今月やった」だけです。それで、去年より良かった悪かった?でもそれは検証ではないですよね。 だから、まずはザクッとでもいいから予算を立てるというのが必要なんです。その立てた予算を検証して、修正してまた新たな予算を立てる。 経営はその繰り返しなんです。

税理士事務所紹介センター:

よく言われるPDCAサイクルってやつですね。

鈴木税理士:

そうですね。そして、そのサイクルというのは早ければ早いほうが良い。
その為に会計事務所を利用するんです。そうすることで、会計事務所に頼むメリットというのが出てくるのだと私は思います。

税理士事務所紹介センター:

本日は、ありがとうございました。

鈴木税理士:

ありがとうございました。


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